ホームエデュケーションでご機嫌な毎日

2014年よりホームエデュケーション(ホームスクーリング)開始。きっかけは子どもの不登校。そこから見える景色や日常、思ったこと感じたこと考えたことなどなどを綴っています。

ホームエデュケーションを始めたころ

 

わが家のホームエデュケーションは

決してスッキリと明るい気持ちで

「さあ、ホームエデュケーションだ!ひゃっほー♪」

と始まったわけではありませんでした。

 

最初は

不登校に至るまでの子どもの異変

みるみると生気を失っていく子どもの表情

その背景から垣間見える

学校やクラス運営への不信

学校教育そのものへの疑問

子どもに対する申し訳なさ

悔しい気持ちと悲しさと

この子はどうなってしまうんだろうという不安

いろんな気持ちがごちゃっと混ざり合って

黒い塊のように心の中にくすぶっていきました。

 

 

ありがたいことに
今は、インターネットで情報の検索も容易く
本も自宅にいながら取り寄せることができます。

いろんな本を読み漁って、考えました。
そしてまた別の本を読んで、また考えて。

不登校や育児に関する本を
目につくものから取り寄せていきました。
けれど

それらの本は、著者の考え方によって
書いてあることが全くバラバラで
中には正反対のことが書いてあったりで

数多く読めば読むほど

結局、何が正解なのか分からなくなっていきました。

 

そんな時に

「この子は精神的な成長が早い子だから

狭い地域の公立小学校には合わないですよ」と

インターナショナルスクールを勧めてくださる方がいました。

 

わが家では経済的な面からも現実的ではなかったことから

インターナショナルスクールという選択肢に至ることはありませんでしたが

そのことがきっかけで

オルタナティブ教育」という分野があることを知りました。

 

インターナショナルスクール、シュタイナー学校モンテッソーリスクール

デモクラティックスクール、サドベリースクール、

さらには

不登校の子どもたちを受け入れるフリースクール

ホームエデュケーションなど

多様な選択肢があることを知りました。

 

インターネットでの情報ですから

正直最初は、あまり手放しで「これだ!」とも思えませんでした。

「まさか新手の宗教では、、、?」と

何日もかけて、いろんな情報をネットサーフィンで見て回りました。

そしてまた、それらの教育に関する本を取り寄せては読んで、、、。

 

その中に『僕は僕でよかったんだ』という本がありました。

東京にある、東京シューレというフリースクールに通い

卒業して社会へと巣立っていった子どもたちの

不登校経験談と、卒業後の進路を紹介する本でした。

そこに記されている子どもたちの声

不登校になったころの気持ちなどを読みながら

「ああ、うちの子と一緒だわ」と思いました。

 

うちの子は、特別変な子でも

弱い子でもなんでもなかった。

不登校を経験してきた子どもたちはたくさんいるし

みんなそれぞれに理由があって学校に行かなくなって

学校に行ってない間も色々と考えて

やがては自分の進む方向を見つけて歩んでいく。

 

小中高校と学校に行って卒業していく子たちとは

少しルートは違うけど

その子なりの道を見つけて

その子の人生を歩んでいくんだ。。。。

 

そういうことが知れて

私の中の焦りのようなものが、ふと軽くなりました。

なんとなく先の見通しが立ってくると

少し安心感も出てきました。

 

その時に出会った

東京シューレ出版の『子どもは家庭でじゅうぶん育つ』という本と

久保淑子さんの『思い切ってホームスクールで育てています』という本に

勇気をもらって

ついに、付き添い登校でも「もう無理」と

子どもが言ってきたタイミングで

学校の先生に

当分学校には行かないこと

朝の出欠連絡も、もうしないこと

子どもが学校に行きたくなったときにはこちらから連絡すること

それまでは放っておいてほしいことなど

手短に伝えて

その日を境に、私たちは「完全不登校の親子」になりました。

 

それは、わたしが

「我が子をホームエデュケーションで育てていくこと」を

自分の心の内できっぱりと決めた日になりました。

 

学校に対するいろんな思いを抱えたまま

それでもとにかく

「ホームエデュケーションで子どもを育てるんだ」と

決めました。

 

子どもをこれ以上傷つけず

気持ちが落ち着く環境を作っていくこと

もともとの

人懐こくて好奇心いっぱいで

キラキラした目で世界を楽しむ毎日を取り返すこと。

 

そのために、とにかく先のことはあまり考えずに

小さく決心だけをしました。